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2010年3月 1日 (月)

日本酒の甘口・辛口 {純米酒・日本酒観について・・・}

弊店の日本酒は8割以上を純米酒で用意しております。
よく、お客様に辛口の日本酒はどれか?というご質問を頂きます。
という事で、私のような若輩者が大変恐縮ではございますが、賛否ある事を承知の上、私の考える日本酒の甘辛、純米酒について今回は少し述べさせていただきます。

まず、私たちが日本酒を口にし、辛い・甘いと感じる理由は何か?
辛い:醸造用アルコールを添加しているため(本醸造酒)アルコールを舌が先   に感じる。
   純米酒であっても、原酒などアルコール度数が高い
   酒質が硬い(若い)・端麗な味(単調)・酸度が高め
   飲酒時の酒の温度が低いまたは高い。精米歩合が高い(磨きが多い)
甘い:純米酒以外の場合は添加物(糖類等)入り(弊店にはありません)。
   純米酒の場合は味がよく乗っている(熟成されている)
   複雑な味、精米歩合が低い
   アルコール度数が低め
以上の様な理由から甘い・辛いを感じている様に私は思います。

しかし、往々にして「辛口」とご注文された方に、上記の理由と実際に私が飲んだ上で判断した純米酒を提供しても、「これは甘口だね」「もっと辛いのが良いね」等お気に召した印象は無く、むしろ本醸造酒をお出ししたほうが喜ばれる事のほうが多いように感じます。
もちろんそれぞれお好みの味がありますので、無理強いするつもりも毛頭ございませんが・・・

ではなぜ私は純米酒を多く揃えているのか、
私のつたない勉強の結果ですが、
本醸造酒(醸造用アルコールの入った酒)は戦中や戦後の醸造過程における腐造を防ぐ為に使われ始めた物であり、また、酒税制度上も、純米酒より本醸造酒のほうが酒造メーカー側の利が大きい、戦時中の米不足等・・・添加されだした理由は様々あると思いますが、
本来は日本酒というのは全てが今で言う純米酒であったのだと思います。
そんなものは米のリキュールだという過激な表現もございます。
「柱焼酎」という正当な製法だという説もございますが、それも本来の目的は腐造防止のはずです。

また現在では地方の地酒といわれていた物も流通経路やネットの整備により
手に入る状況で、酒造過程においても様々な技術の向上により腐造の危険は
格段に減している中、わざわざ本醸造を選ばなくても良いのではないかと私は思います。

(翌日頭が痛い、体がしんどい、辛い)といった
おそらく本醸造全盛の時代の日本酒観を一度消し去り、
これが本来の日本酒の味わいであったのではという新しい感覚を持って
色々な純米酒をお飲みになる事も、酒飲みには格好の新しい楽しみを
もたらすのではないでしょうか。

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